オタクの娘に近づいたら、娘の世界がどう広がっているかを知ることができた

ASDの娘と向き合って
スポンサーリンク

 高校生くらいから、急激にアニメにハマり始めた娘。

しかも、ジャンプやマガジンなどのいわゆる男漫画を好むようになった。

私たち夫婦は、ゲームをしない、アニメや漫画も見ない。

だから、子育ては極力それらから遠い、外遊びや絵本、制作遊びで育てた。
何かを目指したのではなく、単に私がそれらが好きだっただけなんだけど。

 子育てに忙しい当時、主人は土日も仕事で不在だったので、専業主婦の私は起きている時間はずっと子どもと一緒だった。
ピザを手作りしたり、おにぎりをリュックに入れて近くを散歩したり、雨の日はたいてい図書館に行ったし、近くのお風呂屋さんに行って子どもたちと私でアイスを食べながら帰ったりもしたな~。

すご~く楽しかった。

おもちゃは、レゴブロックやLaQ、マッドマグなんかが3人とも大好きで、床に座り込んでガチャガチャと組み立てた。

ゲームは与えなかったわけではなくて、Wiiも3DSもPlayStationももちろん家にはあった。
こども付き合いに必要だったしね。

3人とも区別せず同じような年齢からそれぞれに与えて、同じような時間数、欲しいソフトも相談して買って、子どもなりの熱中度や友達とのやり取りもあった。

長男、次男はだいたい中学生の頃にはゲームから離れ、それぞれスポーツに熱中した。空いた時間は、スマホでSNSもしていただろうし、好きなYoutuberもいる普通の男の子たちに育った。

娘はと言うと、確かに3人の中では一番ゲームに熱中した。いつまでもいつまでもお気に入りの「星のカービー」を楽しそうにしていた。

同時に、絵本、本が大好きだった娘は図書館効果もあり、小学生のころから3冊くらいを並行して読むようになっていた。
しかも、読む速度が速い娘は、ハードカバーでかなりの厚さの中身もどっしりした本でも、中学生のころには1日もかからずあっさり読んでしまうようになっていた。

そして、自主的に付け始めた日記と、他には自分で物語や小説なんかも書いていた。
娘は、いつも何かを書いていた。

それが、高校生から急に漫画にハマった。
小説や日記を書くことも続けていたけど、漫画、アニメに占められる時間がどんどん増えていった。

そして、同時に好きなアニメファン?でつながった人たちとのTwitterやInstagramにもはまり「右手にくっついてるの?」というくらい、スマホを常備するようになった。
何かとトラブルの元と思っているSNSに関して、私は非難した。

そんな娘の漫画、アニメ好きないわゆる「オタク」に私は引いてしまった。
それを感じて、娘は私から遠ざかろうとした。

アニメのキャラをスマホの待ち受けにしたり、ストラップやキーホルダー、カードを買い集める娘にドン引きした。
それを察して、娘は隠した。

隠されると、それもまた腹が立って、ケンカになった。
「見せたくない、見られたくない。理解されたいとも思わない」と言った。

何年もお互いそこに触れない時間を過ごして、その間にどんどんはまった娘にお金の問題も起きた。

そこでようやく娘の気持ちに近づくようになった。
もちろん、初めはなかなかうまくいかなかった。

でも、娘のASDやAPDから私も主人も多くのことを学んで、知って、時間をかけて娘の好きなものに近づいた。
また、娘にも「オタク」の熱量は、そうではない人には理解しにくいものであることも根気よく話して、娘の私たちへの理解も促した。

そして、常に通知アラームが来て私を苛立たせたTwitterやInstagramが、好きなアニメを通して娘を友人と繋げてくれ、世界を広げてくれたことも知った。

今日は、Twitterで知り合った友だちと、イベントに出かけた。

子どものころに、私の価値観で遠ざけたSNSは、今は娘を助けてくれる。
そして、世界を広げてくれている。

子育てには、ベーシックなおもちゃですが、そういえば、私も子どもの頃はレゴが大好きでした。
マッドマグ(ボーネルンド)は、現在は販売していないようです。残念・・・。

コメント

  1. yu より:

    あんちゃん様はじめまして。ブログへのコメントが初めての為、不備がございましたらすみません。

    15歳高1のASDとADHDを保持する娘をもつ会社員の母です。
    発達障害の発覚は2022年6月、この1年、毎日が綱渡り、これまでの人生が一変し、私自身もカウンセリングを受け始めました。
    ASD/娘/カサンドラでヒットしました。

    一人娘であること(我が家にも息子がいます)、発覚時期、働きながら模索する毎日、カウンセリングでは救われない孤独、喧嘩の繰り返し、娘からの心無い言葉…
    あんちゃん様のいくつものエピソードに自分を重ね、共感することが多く、勇気を出してコメントすることにいたしました。
    娘のASDは受験年に発覚した為、進路に大変悩みました。ASDの難しさの一つに学習障害の無さも含まれるかと思います。むしろ、学習意欲の高い娘は、結果として普通高校(進学校)を選択しました。入学して僅か一ヶ月間で、本当に毎日色々なことがありました。通うだけで精一杯です。わかってはいましたが...
    世間は自分を理解してくれないと嘆き、なら理解ある学校へ編入しようかと問いてもそれは嫌。勉強がしたいと、ここを退学したくないとしがみつく。

    あんちゃん様のお嬢様の休学、また学校との連携。それもまた我が身と重なります。前進されている現状や、少しお姉さんである為に少し先の人生を歩まれていることには大変勇気づけられ希望が持てます。

    娘の症状に一喜一憂し、頻繁に絶望的な気持ちになってしまう今。頑張っているのは自分だけではないのだと思わせていただくことができました。これからも覗かせてください。あんちゃん様も、どうぞご自身のお身体と心にご無理のないよう、ご自愛下さい。

    • anchan anchan より:

       yu様 はじめまして。
      コメントありがとうございます。
      嬉しいです。

      娘とのあの頃を思い出しながら読ませていただきました。
      yu様のお気持ち、ご苦労が痛いほどわかります。

      出口がない、理解されないと絶望する。
      ほんの小さな出来事に大喜びして、また突き落とされる。
      気持ちが擦り切れる毎日でした。
      今もそうかもしれません。

      どうすればいいかは未だにわからない。
      でも「大丈夫、大丈夫!」と娘に寄り添う。
      少しづつ何かは変わっていく。
      上手く生きることはできないかもしれないけど、娘なりの生き方を見つける。
      今の私の目標です。

      そうです、決して自分だけではありません。
      yu様だけではありません。
      ご無理なさらずご自身のことも大切にしてください。

      yu様もお嬢様も、きっと大丈夫です。
      応援しています。

タイトルとURLをコピーしました