聴覚情報処理障害=Auditory Processing Disorder/APD
または、
聞き取り困難症=Listening difficulties/LiD
「聞こえているのに、聞き取りにくい、聞き取れない」
娘が聞き取り困難症・聴覚情報処理障害(LiD/APD)の診断を受けたのは、昨年の令和4年5月。
21歳になってすぐのころでした。
きっかけ
きっかけは、はじめての飲食店のバイト先。
バイト初日のことで、マンツーマンで作業内容を教えてもらっている最中、厨房の雑音、客の話し声、自分に話しかけられた声が全て混ざり合って聞き取れないという経験をしました。
そのままバイトは辞めてしまったのですが、この一件で聞こえ方が時により特殊であることが分かりました。
そして、思い起こすとその4~5年前の高校1年生のころから、聴力検査で繰り返し「再検査」となったり、学校生活ではグループ学習を苦手としたり、生活の中でも聞き返す回数が多いことや、テレビの音量がやたらと大きいことなど、生活面での変化があったことにも気づきました。
気づかなかっただけで、その頃からLiD/APDの症状が見え隠れし始めていたのですね。
APDの専門医
聞き取り困難症・聴覚情報処理障害(LiD/APD)は、まだ認識されていない耳鼻科医が多いため、娘の「聞き取りにくい」という症状に対して、医師であってもなかなか理解してもらえなかった。
学校検診の「再検査」通知を持って診察を受けても、やはりかかりつけの耳鼻科や紹介された大学病院の耳鼻咽喉科では、一般的な聴力検査をしかしないので、聴力に異常の見られないLiD/APDの『聞き取りにくさ』にたどり着くことなく、ただ手がかりのないまま通り過ぎかけていました。
(※この「学校検診などで一時的な聴力の低下がみられるが、再検査すると異常なし」というのはLiD/APDの症状のひとつだそうです)
でも、娘の場合は、その後幸いにも相談した私の職場の心理士にLiD/APDのアドバイスをもらうことができました。
「聴覚情報処理障害」という言葉を知り、専門医でしか診てもらえないことを知り、現在の主治医がいる大学病院を受診し、そして診断となりました。
心理士が職場にいる私でさえ、ここまでくるのにたっぷり5年以上はかかっています。
LiD/APDを診ていただける病院の検索サイトや情報サイトです。
近くの病院など、探してみてくださいね。
理解されにくいから
LiD/APDは、その聞こえ方に慣れてしまっている本人は自覚が乏しかったり、また普段の会話は聞き取れることなどから家族や周囲の人も気づきにくく、理解されにくい症状です。
実際、私が娘の「聞こえにくい」という表現から症状が分からなかったし、診断を受けた今も娘の聞こえかたのイメージができない場面は多々あります。
当事者や、その家族で娘のような出来事の経験があったり、聞こえにくさに心当たりのある方は
「LiD/APDかも?」と関心を持ってみてください。
最近では、企業のサイトや当事者の個人ブログなども増えています。
以下が私が参考にしているサイトや書籍です。
参考にしてみてくださいね。
娘の現在
娘は昨年5月にLiD/APDの診断を受けた大阪市内の大学病院で、2~3か月に1度の診察を受けています。
現在、大学は休学中ですが4月に復学を予定しているため、それに向けて補聴器の検討をしています。
昨年11月の診察で、補聴器センターへの紹介状を書いてもらい、年末にデモ機の申し込みをしました。
実際の学校生活での視聴を希望したので、3月後半にレンタルができる予定になっています。
症状に個人差があることも特徴なので、APDに有効な補聴器ではあるけれど、試してみないと効果はわからないそうです。
でも、LiD/APDの症状も休学に至った要因のひとつなので、母親としては大いに期待してしまいます
また、その件についても後日ご報告しますね。
アップしました♪
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