先日、この本を読みました。
漫画で解説する本はあまり好きではないのですが、評価が高かったことと、電子書籍(楽天Kobo)にあったので、とりあえずの気持ちで読みました。
が、とても良かった!
「マンガでわかる もしかしてアスペルガー!? ~大人の発達障害と向き合う~」
登場人物は4人。
受動型ASDの主人公 山本ミクちゃん
会社の先輩積極奇異型ASDの 高村レイコ
後輩で孤立型ASDの 間宮ユウト
部署に新しく赴任してきたアスペルガーに詳しい オニザキ課長
オニザキ課長指導の元、ASDに対してそれぞれの自覚を導き、症状や行動をを改善していくというお話になっています。
ASDの特性や症状、対応や対策などの説明でありがちな内容と思いきや、登場人物が出来事に直面した時の発想や、戸惑い、怒りなどそれぞれの心の内側が描かれ、それによりお互いの理解し合えないところが上手く表現されています。
そして、オニザキ係長が、そんな3人に厳しくも優しく、具体的な指導を示してくれます。
これこれ!
登場人物の言動に照らし合わせると、娘はどうやら受動型寄りの孤立型ASDのようです。
受動型
・人に頼めない
・なのに、断れない
・輪に入れない
・予定外の変更にパニックになる
孤立型
・集中力が高い
・協調性に欠ける
・自分の興味があることは、話し続ける
娘の行動パターンはこんな感じでしょうか。
大学のグループ研究で、分担すればいいのにほとんどを引き受け(頼めない、断れない)、でも期日に間に合わずパニックになっていたことや、弟が叱られている時に平気で「お腹すいた」と言いに来た(協調性の欠如)ことを思い出して、なんだか笑っちゃいました。
そして、私が日々悩んでいること。
娘に対面して『言い方がわからない場面』や『何が分かり合えないのかわからないこと』『どう説明すすればいいか迷うこと』が、オニザキ係長の言葉としてとても分かりやすく書かれています。
一番「これこれ!これが言いたかったの!」と思ったことが・・・
相手を傷つける言葉をズケズケと投げる、積極奇異型ASDの高村先輩をオニザキ係長が窘めるのですが、彼女はなかなか折れない、認めない。
そんな高村先輩がいよいよ「普通、普通って!何が普通なのよ‼」と怒りを爆発させます。すると、オニザキ係長が「アスペルガーの人は『普通』ーつまり、多くの人に共感する考え方」が分からないことがある」と切り込みます。
左画像「もしかしてアスペルガー?~大人の発達障害と向き合う」より抜粋
『普通』=多くの人に共感する考え方
普段の娘の行動や、私とのやり取りで
「ちょっとおかしいよ」
「なんでそうなるかな?」と思うことがあっても、
『普通はそんなことしないよ?』『普通に考えたら、おかしいよ!』というと、明らかに不機嫌になり、また高村先輩と同じセリフ『普通って何?!それがわからない!』と何度も言い返されました。
その度に、私も『普通』に迷い、何が正しいやら?????
でも、やっぱりこちら側が「普通」と思う基準に合わせることがきっと、娘自身を生きやすくさせ、トラブルを減らすことができるであろうことをぼんやり感じていても、それをどう伝えればいいか、どう理解させればいいか、ずっとわからなかった。
そして、こちら側の「普通」の基準を説明し、正すことが正解なのかどうかもわからなかった。
だから、この記事のようになったんだけど・・・
でも、オニザキ係長の「多くの人に共感する考え方」のフレーズに、これを伝えたかったんだ~~~~!って実感した。(私、ボキャブラリーなさすぎ)
そして、娘を否定することになってしまうからいつも気を遣っちゃうけど、やっぱりこちら側の「普通」の基準を堂々と示していいのだとも感じました。
娘が自立して生きていく世界は、やはりこちら側で、娘が困っているのと同じ気持ちで、私(たち)もどう言えば、説明すれば、サポートすれば、理解すればいいのかを探し、困っているということを分かってもらわなければいけないんだな、と思いました。
お互いの「普通」「側」を知ることで、理解はできないかもしれないけど、知ることはできるかもしれません。
知ることができれば、近づくことができるかもしれませんね。
自分もグレー?
この本を娘にも読むように勧めてみましたが、今現在は見向きもしていません・・あはは。
当事者が読むとほんとにいいと思うのに。
「こちら側」「こちらがわ」と言っているそんな私ですが、この本を読んで自分は高村先輩にそっくりだなぁ~って、汗が出ました。
発達障害は、その色の濃さが濃いか薄いか・・・。
自分の濃さは?
ここまでお読みいただき、ありがとうざいました。
コメントなどいただけたら、励みになります。
よろしくお願いします。
コメント